北向き道路に建てた一戸建て
北向き道路に建てられる一戸建てとは、土地の北側が道路に接している場合を指します。
一般的には、日本では土地の南側が道路に面した方が人気がありますが、北向きの一戸建てには独自のメリットが存在します。
北向き道路に建てられた一戸建てのメリット
北向き道路に建てられる一戸建てならではのメリットについてご紹介しましょう。
まず、北向き道路に建てられる一戸建ての場合、建物の高さに関する制限が比較的ゆるやかです。
建築物の高さには複数の規制があり、その中には道路斜線制限や北側斜線制限が含まれます。
道路斜線制限は、建物が道路に面している部分の高さを制限することで、周辺の建物や道路の採光や通風を確保するためのものです。
一方、北側斜線制限は、北側の隣地の採光を確保するための規制です。
南や東、西向きの一戸建ての場合、道路に面した側や北側にはこれらの制限がかかりますが、北向き道路に建てられた一戸建ては、北側が道路に接しているため、北側斜線制限の影響を受けずに建築することができます。
そのため、建物の形状や高さに制約が少なくなり、より自由なデザインや配置が可能となります。
また、北向きの一戸建ては、南向きの一戸建てと比べて日照量が少ないため、夏場の直射日光による暑さを緩和することができます。
ただし、日照量が少ないために室内の明るさや温度管理には配慮が必要であり、遮光や断熱効果の高い窓や断熱材の使用がより重要となります。
以上のように、北向きの一戸建てには建築の制約が少なく、夏場の暑さを抑える利点があります。
ただし、日照量が少ないために室内の明るさや温度管理には注意が必要です。
北向き道路に建てられた一戸建ては、道路斜線制限と北側斜線制限を受ける面がともに北側にあるため、他の方位よりも斜線制限の影響を受けにくいという利点があります。
また、北側斜線制限がない用途地域の場合もあるため、北側の斜線制限を活かしたデザイン住宅を建てることができます。
参考ページ：北 向き 日当たり 戸建てのメリット・デメリットを詳しく解説
南向き道路に建てた一戸建てのデメリット
南向き道路に建てられた一戸建てでは、一般的にリビングが南向きで設けられるため、リビングやバルコニー、庭などが道路側からの視線にさらされやすい状況になります。
このことにより、住宅内部のプライバシーが損なわれる可能性があります。
道路との距離が近いため、通行する人々による視線や騒音の影響を受けやすくなるでしょう。
また、プライバシーを確保するために、飾りつけやカーテン、目隠しフェンスなどを追加する必要が生じることも考えられます。
具体的には、リビングルームが道路に面しているため、通りすがりの人や近隣の人々によって、外から室内が見えてしまう可能性があります。
また、バルコニーや庭にいると、通行人や隣人からの注意を引くこともあります。
特に、道路が賑やかな場所にある場合、プライバシーの確保が難しくなることもあります。
北向き道路に建てられた一戸建てと比較すると、南向き道路に建てられた住宅は、プライバシーを守ることが難しいと言えます。
北向き道路に建てられた一戸建てでは、リビングやバルコニーは道路とは反対の南側に設けられることが多いため、通行する人々の目からは遠く離れています。
そのため、外部からの視線にさらされにくく、プライバシーを守った住まいを作りやすいという利点があります。
プライバシーを重視する方や、静かな環境を求める方にとっては、南向き道路に建てられた一戸建ては、慎重に検討する必要があります。
住み心地を損なわずに、快適な生活空間を確保するためには、目隠しの工夫や音を遮断する工事を行う必要があるかもしれません。
適切な対策を講じることにより、南向き道路に建てた一戸建てを快適な住まいにすることができます。