不動産購入時の名義や名義の追加・削除について
不動産の売買契約が成立した後、さまざまな理由で買主様の名義に変更が必要となる場合や、買主様を削除する必要が生じる可能性があります。
本来は、このような名義の変更や削除は、事前にしっかりと計画を立てる必要がありますが、契約は購入申し込みから1週間以内に行われることが一般的です。
名義とは、不動産を購入する際に、お金を支払う人の名前を指します。
したがって、名義を正確に設定するためには、慎重に検証を行う必要があります。
この記事では、不動産の購入時の名義や名義の追加・削除について詳しく説明します。
不動産とは日用品と同じ考え方
不動産の考え方は、日用品などの「物」と同じであると私は考えます。
不動産は特別な存在ではなく、日常的に使用する「物」と同じですが、その価値が高いため、現金以外の手段で購入するものです。
同様に、車も同じような物と言えます。
私はこのようにお客様に説明することが多く、車の例を挙げると納得していただけることが多かったです。
不動産と日用品の違い
不動産と日用品の違いは、以下の点が挙げられます。
1. 不動産には原則として名義を設定する必要がある。
2. 名義は、お金を支払った人のものとする。
3. 共同（共有）で購入した場合は、支払った金額の割合に応じて持ち分を設定する。
4. お金を支払っていない人の名義を設定した場合、贈与税がかかる可能性がある。
5. 夫婦や親子の場合でも、上記の負担は免除されない。
6. 不動産を所有していると、固定資産税や都市計画税が課税される。
7. 固定資産税や都市計画税を支払わないと、差し押さえの対象になる可能性がある。
8. 不動産所有者には善管注意義務（善良な管理者としての注意義務）が課せられる。
名義や税金について話をすると、自動車にも似たような要素が存在します。
現金で車を購入する場合
でも、予定していた名義の人に変更が生じた場合（売買契約前または売買契約後）、以下のような手続きが必要です。
参考ページ：不動産購入時の名義はお金を払う人の名義！追加は贈与税が課税？
売買契約前の場合
不動産業者には、売買契約の前日までに連絡をしておく必要があります。
これにより、売買契約書に変更が反映されます。
契約当事者は、署名（記名）や押印を行い、手続きを完了させます。
不動産売買契約後に名義予定者の変更があった場合の対応について
不動産売買契約が成立した後で、不動産を購入する際の名義予定者が増減した場合、対応策として「覚書」を取り交わします。
この際には、売主と買主双方が覚書の原本を保管してください。
また、忘れずに収入印紙200円を貼るようにご注意ください。
住宅ローンを利用する場合、名義予定者が増えた場合の対応
住宅ローンを利用して不動産を購入する際に、名義予定者が増えた場合には、売買契約を結んだ前後で異なる対応があります。
・売買契約を結ぶ前に名義予定者が増えた場合：この場合、不動産業者に相談することが大切です。
どんな些細なことでも遠慮せずに相談してください。
なるべく早めに相談することが望ましいです。
不動産業者が火曜日や水曜日の休みであっても、状況に応じて遠慮せずに電話する方が良いです。
実際のところ、それが逆に良い結果をもたらすこともあります。
経験上、買主様が電話をためらい、期日に間に合わなくなり名義の変更ができなかったケースもありました。
・売買契約を結んだ後に名義予定者が増えた場合：この場合も同様に、不動産業者に相談することが重要です。
遠慮せずに早めに相談してください。
不動産業者の休みであっても、状況によっては電話しても構いません。
名義変更の期限に間に合わずにトラブルになることを避けるためにも、素早い対応が必要です。
いかなる場合でも、不動産売買において名義予定者の変更が生じた場合は、迅速に不動産業者に相談し、適切な対応を行うことが重要です。